医療がアロマを取り入れた?メディカルアロマテラピーとは

メディカルアロマテラピーという言葉をご存知でしょうか。1990年代にフランスから始まった試みで、現在新たな治療の仕方として話題を呼んでいます。古くより様々な効能があるとされていたものの、民間療法の域を超えることはなかったアロマテラピーが、医療の世界に活用されつつあるのです。

メディカルアロマテラピーって?

メディカルアロマテラピーは1990年代、フランスで始まりました。現代の医学は、薬や手術のような外科的処置をメインとした西洋医学が主流です。ですが最近は、西洋医学だけに頼り過ぎず、東洋医学などの代替医学を組み合わせて治療を行う総合医療が注目を集めています。その代替医療のひとつとしてフランスの医学界が注目したのがアロマテラピー。日本では漢方や鍼灸といった民間療法が盛んだったように、ヨーロッパでは古くからハーブがとても身近なものでした。医学的な確かな裏付けはなくとも、ハーブに様々な効能があることを誰もが知っていたのです。

そこで薬や手術に頼り過ぎず、アロマの作用によって人の治癒力を引き出そうという動きが起こります。作用の強い薬を最初から使うのではなく、エッセンシャルオイルを取り入れることで人の治癒力をアップさせ、体に優しい治療を目指したのです。薬には、少なからず副作用があります。気付かないほど些細なものもあれば、日常生活が送れないほどひどいものも。そして作用の強い薬であればあるほど副作用は強くなる傾向があるため、患者の負担を考えるとやはり強い薬を使うことは避けたいものなのだそうです。そのため、エッセンシャルオイルとあわせて治療を行うメディカルアロマテラピーはとても効率的。徐々に他国にも影響していき、現在は日本でも少しずつ普及しつつあります。

様々な医療の場で用いられるエッセンシャルオイル

メディカルアロマテラピーは、様々な医療現場で用いられています。取り入れる方法も様々で、アロマテラピーのように香りをかぐものはもちろん、肌に直接ぬったり飲むこともあるそうです。普通のエッセンシャルオイルは飲むことは禁止されていますのでメディカルアロマテラピーによって処方されたもの限定になりますが、飲み込むことで直接内臓に作用するといわれているそうです。

アロマテラピーというと日本ではどうしてもリラックス、ストレス緩和など精神的な作用が強いような印象がありますが、メディカルアロマテラピーでは麻酔の補助的なものとして使われることも。さらに鼻炎や肩こり、女性特有の症状を緩和させるのにも積極的に使われているそうです。とくに婦人科や産科では積極的に取り入れられており、婦人科の診察時の緊張をほぐすためや産後、入院中にアロママッサージを行う産院もあるほど。香りに敏感な女性が多いクリニックでは取り入れられていることが多いようですね。

注目はされても、問題が

薬を使わず、様々な症状を緩和してくれるといわれているメディカルアロマテラピー。ですがまだまだ問題もあります。まずはメディカルアロマテラピーが発祥してからの歴史が浅く、確かなデータが少ないこと。そのため科学的な立証がきちんとできておらず、医療の場で取り入れられているものの、健康保険は適応外となります。また産院など、一部のクリニックでは取り入れてはいるものの、全体的に見ればまだまだ普及していないのが現状です。

ですが着実に注目され、様々な医療の場で取り入れようという動きが起こっているのは事実。同時に薬に頼らず、より健康に長生きしたいと願う人も増えています。健康ブームのあおりも受け、もしかしたらこれからメディカルアロマテラピーは爆発的に需要が高まるかもしれませんね。